「本業は酒屋で、宅配便はバイトです。ところでさ」ぼくはたまらず差し挟まずにはいられない。「さっきからなんなの、どっち、どっちって?」「だってあなた、ドッチ君だもん」「何、ドッチ君て?」すると瞳子さんは、ぼくの胸に付いている名札を指差した。これは配達者が何者であるのか知らせるために、運送会社から貸与されているものだ。ぼくの名前は以前病室で宴会を開いた時に教えていたはずだが、漢字までは教えていない。…
[連載]恋愛配達
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小説『恋愛配達』【第15回】氷満 圭一郎
配達票にサインすると、彼女は思案するように僕の顔を見つめ「じゃあ寄ってく?」と…
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小説『恋愛配達』【第14回】氷満 圭一郎
覗き込むような上目遣いでドアから顔を出し、「あら、いらっしゃい」と僕を迎え入れた
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小説『恋愛配達』【第13回】氷満 圭一郎
荷物を車に積んでいたとき、彼女宛の荷物を発見した!僕は素直にうれしくなった
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小説『恋愛配達』【第12回】氷満 圭一郎
次の日も、次の日もぼくは待っていた。けれど彼女はやってこなかった…
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小説『恋愛配達』【第11回】氷満 圭一郎
「わたしの方が、酔ってるもん」という彼女。好きにしていいという合図だ、と思った
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小説『恋愛配達』【第10回】氷満 圭一郎
夜も深くなり、酒が回り二人の心もほどけていく
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小説『恋愛配達』【第9回】氷満 圭一郎
白いワンピース姿で彼女は僕を待っていた。お見舞いを装って…病室で秘密の酒盛り。
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小説『恋愛配達』【第8回】氷満 圭一郎
顔見知りの女性に声を掛けると…「斎場まで、連れてってください」
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小説『恋愛配達』【第7回】氷満 圭一郎
【小説】結婚をほのめかす彼女に対し…「のほほんでいたい。ケ、セラセラ。」
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小説『恋愛配達』【第6回】氷満 圭一郎
思わずビールを奢ってしまった“松葉杖の彼女”がついた嘘
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小説『恋愛配達』【第5回】氷満 圭一郎
病院近くの酒屋にて。糖尿病の常連客が車イスに乗せ連れてきたのは…
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小説『恋愛配達』【第4回】氷満 圭一郎
酒屋『やんばるあけぼの商店』の息子が宅配バイトを始めたワケ
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小説『恋愛配達』【第3回】氷満 圭一郎
【小説】「記憶力ないなあ。声も覚えてないわけ?」自分をからかう配達先の女の正体は…
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小説『恋愛配達』【第2回】氷満 圭一郎
【小説】自分をからかう配達先の女。顔を見るとそこには…!?
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小説『恋愛配達』【新連載】氷満 圭一郎
【小説】荷物を受け取りたがらない?届け先の女性のとんでもない言い分に思わずイラっ