第8回 愛澤 みずき 【前回の記事を読む】「お父さん、すごいやん。」おばあちゃんから聞いた父の姿五困るくらいのお調子者で、大酒飲みの父を持ち、勉強好きで、おばあちゃんっ子の私は、人の感情に敏感に育った。どちらかと言うと、悲しみや寂しさ、辛さといった、目を背けたくなる負の感情を強く感じ取っていた。私は小学四年生になっていた。家の庭に濃いピンク色の寒椿が咲いた。学校の課外授業で押し花を習ったので、早速この花で作って、お母… もっと読む