第一章 伊都国と日向神話

2.古代ヤマトの軍事的地勢

[図2]神話のベースにはユダヤ系の神々が隠れている

先述のように「高天(たかま)の原」という名称自体が、ユダヤ系秦氏の信仰から生まれたものである。だから天孫族が天降った場所は「伊都」=「天(伊都国)」であり、お供に連れていたのがユダヤ系の人々であった。『古事記』が描くお供の面々にも、ユダヤ系に特徴的な名前が出て来る。次のcには、それらユダヤ系の人たちの名前を発見できる。またその次のdでは、天孫族が天降った場所を明示している。

c.ここに①天兒屋(あめのこやねの)命、② 布刀玉(ふとだまの)命、③ 天宇受賣(あめのうずめの)命、④ 伊斯許理度賣(いしこりどめの)命、⑤ 玉祖(たまのやの)命、幷せて五伴緒(いつとものを)を支(わか)ち加へて、天降したまひき。(中略) 故、その天兒屋(の)命は、中臣連等の祖。布刀玉(の)命は忌部首等の祖。天(の)宇受賣(の)命は、猿女君等の祖。伊斯許理度賣(の)命は、作鏡連等の祖。玉(の)祖(の)命は、玉祖連等の祖。

*神名の前の○数字は、筆者が便宜的に付したもの

この天孫ニニギの降臨には、職業分掌として得意分野をもった五人の神々がお伴に付いている。ユダヤ系と直ぐに分かるお名前は②と③であり、それを太字で示す。ユダヤ系に特徴的な名前・地名は、前著に一覧表にしてあるので、参照してほしい。

HUTO-DAMA
UDU-ME

加えて①は、ユダヤ系藤原氏の祖である。藤原氏がユダヤ系であることは、前々著に詳細に述べた。④は鏡作りを専門にする高熱処理技術者、⑤は玉(勾玉)作りを仕事にする専門集団であり、ともにユダヤ系が得意とする技術である。

高熱処理は鏡作りばかりか、鉄剣や銅製品また土器の製作に適した先進技術でもあった。彼らの技術を総合すれば、当然ながら「三種の神器」を作ることもできたのだ。

ちなみに伊都国周辺の、現在の糸島市や福岡市西区などの遺跡からは、大王の地位を象徴する勾玉・鏡・剣がセットになって出土した例が報告(下記*印)されている。

従って考古学的な見地からしても、「倭人伝」が伝えるように、伊都国には「刺史」の役割を兼ねた「王」があって、倭国を間接支配していたと考えるのが自然である。

「刺史」=「一大率」=「世々の伊都国王」が、倭国(邪馬台国+出雲国+諸国)を間接支配する政治体制であり、中国側の漢や魏(帯方郡)が、それを軍事支援したのである。

支援の証が、「漢委奴國王」や「親魏倭王」の金印であった、と考えられる。金印の用途は、重要文書や機密文書を密封したあと、その結節部分の土塊表面に押捺・封印するためである。

*平原遺跡(弥生時代後期・糸島市)
* 井原鑓溝(いわらやりみぞ)遺跡(弥生時代後期・糸島市)
*三雲南小路遺跡(弥生時代中期・糸島市)
*吉武高木遺跡(弥生時代後期)・福岡市西区)

天孫降臨には、技術以外にも軍事力が必要不可欠であるが、軍事専門の二人の名前は、大伴氏と久米氏である。

故ここに天忍日(あめのおしひの)命、天津久米(あまつくめの)命の二人、天の石靫(いはゆぎ)を取り負ひ、頭椎
(くぶつち)の大刀(たち)を取り佩(は)き、天の波士(はじ)弓を取り持ち、天の眞鹿兒(まかこ)矢を手挟(たばさ)み、御前(みさき)に立ちて仕え奉りき。故、その天忍日命、こは大伴連等の祖。天津久米命、こは久米直等の祖なり。

武門の二人は完全武装して、天孫ニニギにお仕えしたのである。その姿は、矢を入れる靫を背負い、柄頭(つかがしら)がこぶしのように丸い大刀を腰に下げ、弓矢を手にしていたのである。

この二人の関係も興味深いので、後述する。

d.竺紫(つくし)の日向(ひむか)の高千穂(たかちほ)のくじふる嶺(たけ)に天降りまさしめき。

此地(ここ)は韓國(からくに)に向ひ、笠沙(かささ)の御前(みさき)を眞來通(まきとほ)りて、朝日の直刺(たださ)す國、夕日の日照る國なり。故、此地(ここ)は甚吉(いとよ)き地(ところ)。

下記は、天孫ニニギが天降った場所の説明である。第一作では、「竺紫」と「くじふる嶺」を固有名詞とし、「日向」と「高千穂」は、「くじふる嶺」の形容詞として理解した。

・降臨の場所は「竺紫(筑紫)」=北九州の「伊都国」である
・「伊都国」にある「くじふる嶺」に降臨した
・その山は日向(日当たり)が良く、高千穂(麗しい峰々)に譬(たと)えられる
・韓国(朝鮮半島)に向き合っている
・(壱岐島北端=加須村の)笠沙の岬を抱くように通る航路である
・(到着した場所こそ伊都国である)
・(そこは東西から海が深く湾入して、怡土と志摩の間が水道を成す)
・だから朝日は海から直接昇り(朝日が直刺す)
・夕日も海に直接沈んでいく、甚だ良い土地である

※本記事は、2020年4月刊行の書籍『ユダヤ系秦氏が語る邪馬台国』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。