② JFS規格/農林水産省

現在、2020年の東京オリンピック開催に向けさまざまな産業改革が行われています。なかでも食の安全は、海外からのオリンピックアスリートやそのサポーターにとり、また近年とりわけ増大している外国人の観光訪日客に対しても喫緊の課題として対応策が求められています。

加えて、食の安全は輸出入における安全性の位置づけが重要であり、日本国としてHACCP義務化やGFSI(国際食品安全評価団体)のベンチマーク規格を目指しています。

これらのことから、日本発の食品安全管理規格の重要性が期待されています。そこで、農林水産省が日本における食品安全の規格を認証する団体の設立を企画し、次のような主旨を発表しました。

・基本主旨

①食品安全マネジメントに係る規格・認証スキームの構築

②食品安全管理に係る人材の育成

③日本の食品安全や品質管理の取組についての海外発信

・運営団体の設立

食品製造・流通のグローバル化が進展する中で、民間の取引において、HACCPやGAP(Good Agricultural Practice:農業生産工程管理)を含む食品安全や消費者の信頼確保に関する規格による認証が求められるようになってきています。

このような状況を踏まえ、2014年5月16日から食料産業における食品安全や消費者の信頼確保に関する国際標準に係る戦略を検討する、「食料産業における国際標準戦略検討会」を開催し、同年8月8日に報告書が公表されました。

この結果、2016年1月、有志の食品事業者及び関係者が設立者となって、日本発の食品安全管理の規格・認証スキームの運営や人材育成、海外への情報発信を担う運営主体として、「一般財団法人食品安全マネジメント協会(JFSM:Japan Food Safety ManagementAssociation)」が設立されました。

一般財団法人食品安全マネジメント協会では、日本発の食品安全管理規格の普及、および推進事業として食品安全の情報発信をします。併せて、次のような人材の育成の支援をしています。

・日本発食品安全管理規格に関する情報発信

・監査員研修:「JFS-E-A/B規格※」
 (JFS-E-A/B監査員は、JFS-E-A/規格取得の審査を行う監査員。監査は審査と違い、取得のためサポートも行います。研修内ではグループワークや演習や終了試験を行います)

・食品事業者のためのJFS規格:「JFS-E-A/B/C規格及びスキーム/プログラム」

・審査員研修:「JFS-E-C規格※」審査員養成研修
 (JFS-E-C審査は、JFS-E-C規格取得の審査を行う審査員です。GFSIベンチマークである、FSSC審査員と同等レベルですので、食品安全等基礎知識のある方が審査員になるための研修です、研修内ではグループワークや演習や終了試験を行います)

・食品安全担当者研修 日本発食品安全管理規格:「JFS-E-A/B規格」

※JFS-E-A/B規格:AはGMPレベル、BはCodex HACCPレベル

※JFS-E-C規格:CはFSMSレベル

JFS規格については、筆者が経営する会社で環境問題に向き合っていることから、食品安全の重要性について深い関心を持っております。そこで、JFS-C規格、GFSIグローバルマーケットプログラムを基盤としたJFS-A・B規格等新しい規格について発信したいと考えています。

すでに、GFSIベンチマークの一つであるFSSC22000の認証取得コンサルティングや、2014年に段階的推進プログラムを設けており、取り組みやすい認証制度のともなった東京都食品衛生自主管理認証制度も、規格取得だけでなく、生産性を上げながらサポートするよう推進をしていくことにしています。

今後、このJFS規格がどのように展開されていくのかについて、資料となる図を作成しました。参考にしていただければ幸いです。

なお図にある、GFSIとは、CGF(消費財フォーラム)の内部組織であり、流通や食品企業などで構成される組織です。GFSIが規定を採用したスキームとしては、FSSC22000やSQF、IFSなどがあります。

※GMP:「適正製造規範」(Good Manufacturing Practice)

※FSMS:「食品安全マネジメントシステム」(Food Safety Management System)

 

 
※本記事は、2018年6月刊行の書籍『EARTH 2050』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。