3 保育士を目指す二つの道

さて、前章で述べたように、保育士を目指す時に、二つの選択肢がある。一つは、保育士資格取得学校の大学・短大・専門学校に行き、無事に単位を取り卒業すること。この場合、条件を満たす単位が取れれば、卒業と同時に資格が取れる。

もう一つは、一般社団法人 全国保育士養成協議会が実施する保育士試験に合格すること。保育士試験は、九科目の筆記試験に合格し、そのうえで実技試験に合格することが必要である。当然、二つの選択肢のどちらにも長所と課題がある。

幼稚園教諭などの資格を持ち、一定の期間の実務経験があれば、教育原理や実技試験などが免除され、不足科目を保育士養成学校で満たすこともできる特例がある。

[図表1]保育士資格の取得方法比較
出典: 各学校のホームページから筆者が抜粋

保育士資格取得学校は通学が前提であり(通信教育がある学校もある)、授業を通して具体的な説明や実技など細かい点まで学ぶことができる。必要な単位を取って卒業すれば、卒業と同時に保育士の資格が取れる。

一方、授業料や入学金など高く負担が大きい。また授業時間も拘束され、期間も二年から四年と長い。図表1は保育士資格取得学校の長所・課題をまとめた一例である。実際には各学校のホームページ等で内容や費用の確認が必要である。

なお大学や短大では、保育士の授業だけでなく幼稚園教諭の授業を受けて卒業し、資格を複数取得する人が多いので、この金額全が保育士資格のための費用とはならないだろう。ちなみに、私のいる保育所では、保育士資格取得学校の大学・短大・専門学校を卒業し、保育士となった先生がほとんどである。

もう一方の道は通信教育などを受けて保育士試験合格を目指す道である。もちろん、独学で保育士試験を受験することもできる。ただ言うは易く、簡単ではない。通信教育の受講料は大学・短大・専門学校に比べて安く、また自分の自由な時間に通信教育の教材を使って学べる。

ただし、スケジュール作りや進捗管理は本人の責任であり、合格に向けての意識と自制心が強くないと難しい。テキストだけでは十分に理解できない場合や、実技などは十分とは言えない場合もある。図表2は一例だが、いろいろな会社が保育士講座を用意していて、自分の予算や時間を考えて、自分に合う保育士講座を選ぶことが大事である。

図表2の内容はあくまで参考であり、通信教育各社のホームページ等で内容や費用の確認が必要である。

[図表2]通信教育会社の比較
出典:各社のホームページから筆者が抜粋
※本記事は、2018年8月刊行の書籍『じーじ、65歳で保育士になったよ』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。