マンションの囲む畑の葱坊主
忘れ形見のやうに立ちつくしたり

 

天守閣の扉はひらかれておほどかに
裾をひろげし岩木山にまむかふ

*岩木山 標高千六百二十五メートル。津軽富士とも呼ばれる。

 

山おろす嵐の音のはげしさに
一木ゆらげる桜開花す

※本記事は、2014年2月刊行の書籍『歌集 忘らえなくに』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。