比叡山焼き討ち

(1)ドラマでは

私:ここからは比叡山焼き討ちを多面的に語ろう。比叡山焼き討ちは早朝、日の出を待って始まった。攻撃は織田全軍で3万。犠牲者数千と伝わる。

N:ドラマでは夜で、根本中堂や大講堂が紅蓮の炎で包まれますが……。

私:比叡山焼き討ちは信長の残虐史の序章であり、一向宗への苛烈な所業(残滅、根切り、磔刑、釜煎り、火炙り)には目をつぶりたくもなるね。

N:天罰、仏罰を信長は恐れなかったのですかね?

私:天罰、仏罰がどこに下ろうか!、だろな。

(2)政治的な側面からは

私:「比叡山焼き討ち」を政治的側面から語ってみよう。日本に宗教戦争がないのは信長が比叡山を焼き討ちしたおかげだ。

N:あのころの宗教集団は軍事集団でしたものね。

私:信長最大の敵は、武田信玄でもなければ、上杉謙信でもなく、石山本願寺だ。死の前年まで、11年もの長きにわたり、信長と石山本願寺とは戦火を交えた。

N:鉄砲の数でも信長は石山本願寺に負けていましたものね。

私:100年に渡る戦国の戦争で日本人が鍛えられたように、11年にも渡る宗教戦力との激闘が信長を鍛えた。

N:どう鍛えたんのでしょう?

私:武力では人心を支配できない。人心を支配できるのは宗教のみ。そして政治権力と宗教を一体化させなければ、キリスト教帝国主義に日本が乗っ取られる。信長はそう学習したのだ。

N:あれ? 政教「一致」? 皮肉ですね。政教「分離」を成し遂げた信長が、逆に政教一致を志向するとは。