あけがたの裏山にとよもす鶯の
 すみとほる声胸に沁み入る

 
 

うすべにの若葉の萌ゆる樟の
 音たてて古き下葉をおとす

 

茎立ちて花咲きそめし葉牡丹に
 名残の雪のいたづらに降る

※本記事は、2016年7月刊行の書籍『歌集 旅のしらべ 四季を詠う』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。