恐山を囲る青山筒鳥の
うつつともなき声のはるけさ

 

八葉のつらなる峯をめぐらして
亡きたましひのここによりあふ

 

風出でて硫気ただよふ恐山
賽の河原に風車鳴る

※本記事は、2019年9月刊行の書籍『歌集 秋津島逍遥』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。