Ⅱ.これこそが慢性病の根本原因だ!

3 両発作死の直接原因物質の正体​

酸性腐敗便は特殊な腐敗便ではない!

さて、この「酸性腐敗便」ですが、これは、何か特殊な腐敗菌が腸内に侵入した場合にのみ産出されるものであるなどと、勘違いする人がいては非常に困ります。そこで、この便について、ここで少し説明を加えておきます。

まず、以下のような条件がそろいさえすれば、酸性腐敗便は普段でも生じ得るものなのだということを指摘しておきたいと思います。

①タンパク質に富む食品、ことに動物性食品を多量にとり、それとともに糖分、ことに白砂糖や酒類などの強酸性食品をとり、そして、なんらかの事情で十分にこれらを消化できない事態が生じること。

②腐敗が非常に高じて、腸内が強く酸性化すること。

なお、食中毒原因菌のような特殊な細菌が食べ物に混入した場合にも、酸性腐敗便は産出されます。食中毒原因菌はすべて腐敗菌に属するものであり、脱炭酸酵素を有しているので、酸性腐敗に際してタンパク質をアミンへと変身させる作用を持つためです。

現在、この食中毒原因菌が原因となって犠牲(死亡)者が出現した場合には、事件として新聞やテレビ等でいちいち取り上げられるのですが、そこではもっぱら、これらの菌の産生する毒素の害ばかり注目されているのが実状です。しかし、食中毒発生時においても、同時に産出される多量の酸性腐敗産物(タンパク性アミン類)の害は、非常に大きなものがあると私は結論付けています。

実際、食中毒患者には、酸性腐敗便吸収が生じた場合に引き起こされる主症状である、急性尿毒症の諸症状が現れます。なお、急性尿毒症については、次章内の「両発作の根本原因究明への臨床的考察」の節で詳述します。

ところで、このようにご説明しても、酸性腐敗便がどのようなものであるのかがよくわからないと言われる人もまだまだおられることでしょう。そのような人に対しては、「酸性腐敗便とは下痢便と本質的に同じものである」と言うと、具体的なイメージが持てて理解しやすいかと思います。

※本記事は、2020年3月刊行の書籍『殺人うんこ』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。