流儀一 発想を変えよう

02 土地も建物も所有できる一棟物件の大家さんをめざせ

自分のアイディアで満室を維持するのが大家さんの醍醐味

たとえば私がつくる賃貸マンションでは、各戸がなるべく角部屋になるように工夫をしている。こうすると通路や階段は建物の中央部分に来るので風雨にさらされることが少なく、住んでいる人が快適に出入りできる。しかも少ない費用と手間で共用部分をきれいに保てる。ここがポイントだ。

不動産業者に連れられて内覧にやって来た人は、エントランスから通路を通って目的の部屋に行く。もしこの共用部が汚れていたりして印象が悪かったら、いくら部屋の内部が気に入っても、成約につながらないこともある。

人間も部屋も同じで、第一印象はとても大切なのだ。だから私は共用部の美観には細かい部分にまで、気をつかっている。こうした細かな気づかいをすることで、自分のマンションを常に満室の状態に維持していく。それが大家さんの醍醐味であり、楽しさなのだ。

マンションは共用部分の管理が他人まかせになりがち

ところがマンションやアパートなどの区分所有建物ではそうはいかない。自分で管理できるのは所有している部分(専有部分)だけだ。共用部分はマンションの共有者が共同で管理することになっているから、たとえばエレベーター壁が傷だらけになっていて、汚れが目立つような場合でも、自分で業者を呼んで直すというわけにはいかない。

エレベーターの傷のように修理が必要な部分は管理組合が定期的に行う補修計画に沿って業者に発注して直すのが普通だ。また外廊下の掃除が行き届いていないと感じたような場合には、管理会社にクレームを入れることもできるが、いち共有者からのクレームで、すぐに動いてくれるとは限らない。

「どうしても」という場合は、管理組合で話し合うように働きかけ、管理会社や請け負っている清掃業者を見直すこともできるが、共有者全員が賛成してくれるとは限らない。何をするにも、けっこう時間と手間がかかるのだ。そこまでしても結果的には、賃貸マンションの顔ともいえる共用部分の管理が他人まかせになってしまいがちだ。

※本記事は、2020年5月刊行の書籍『年収400万円でも大家になれる 工務店社長が教える5つの流儀』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。