流儀三 ネット集客を意識した戦略をもて

07 ネット集客を意識したら、こんなアイディアも実践

ポータルサイトへの提供データは入念にチェック

ここまで大手不動産情報ポータルサイトでの集客を意識した賃貸住宅づくりのノウハウを公開してきた。繰り返しになるが、そのポイントは大手不動産情報ポータルサイトのチェックボックスだった。

賃貸住宅をさがしている人が自分の希望する物件の条件を選んで検索するために利用されるこのチェックボックスに、あなたの物件の情報が正確に反映されていないと、せっかく苦労してつくったアピールポイントも生きてこない。

あなたの賃貸住宅の情報を大手不動産情報ポータルサイトにのせる際には、さまざまな情報を「物件資料」として提供する。その際、とくにチェックボックスに対応する項目は、 繰り返しチェックし精度の高いものにしておきたい。

たとえば風呂の追い炊き機能、温水洗浄便座、トイレとバスは別などの項目にチェックを入れ忘れているだけで、大手不動産情報ポータルサイトからの流入客数は激減すると心得たい。

ネットでのアピールポイントは現場で再現

このようにネット上でアピールポイントと強調する部分は、入居希望者が内覧にきた際、すぐにわかるようPOPなどをつけておくといい。これを写真にとってポータルサイトにあげておけば、入居希望者にさらにアピールできる。

またフリーレントやキャッシュバック、家電付きプラン、家具付きプラン、など現場でネットにいくらきれいな映像を載せていても、実際に入居希望者が見た状態と食い違いがあれば、成約率もおちる。

ネット集客を意識してというと、つい、いろいろな機能の追加ばかりに目がいくが、共用部をいつもきれいに保ち、入居希望者に好印象を与えるようにするのが基本だ。

再現しにくいサービスも、写真や文章で示したポスターにしてはっておけばわかりやすい。もちろん現地にのぼりや募集看板、物件案内資料を備え付けるのはお約束だ。

[図1]アピールポイントは現場でしっかりアピール

周辺マップなどネット映えする「材料」をそろえる

また大手不動産情報ポータルサイトや提携している不動産会社ホームページに提供するビジュアル情報にも、ひと工夫がほしい。

とくにあなたの賃貸住宅の周辺情報をマップとしてビジュアル化するときは注意が必要だ。 ポイントは単身者が日常生活で利用する施設を選んで分かりやすくビジュアル化することだ。

交通機関や公共機関の位置はもちろんだが、コンビニエンスストアや深夜営業のスーパー、ファーストフード店などは必須だ。逆にファミリータイプでは必須の学校や幼稚園・保育園、総合病院など、単身者にとって必要度の低い施設は整理してもいい。

狭い部屋も広々。夜景も入れて

USBコンセントやコートフックなど、他の物件と差別化するために取り付けた器具など、アピールポイントは、なるべく写真をつけてひと目でわかるようにしたい。

文字で書くよりもネット上ではビジュアル情報のほうが何倍もアピール度が高いのだ。その際に注意したいのは、写真の撮り方だ。いまではデジタルカメラが普及し、スマートフォンにもカメラ機能がついているので、気軽に写真がとれる。

そこで物件資料につかう写真も「写メ」感覚でとる人もいるようだ。 気軽にとって、どんどん更新するのもいいが、大家さん業をはじめるならレンズの交換できる本格的なデジタル1眼レフカメラを購入したい。理由は超広角レンズがつかえるかをアピールするには、夜景を入れるのは効果的だ。

[写真2]同じ室内でも、広角レンズを使って撮影したほうが広く見える

業者への情報はSNSで拡散

大手不動産情報ポータルサイトと並んで集客の上で重要なのは、提携会社以外の不動産会社の営業担当者だ。彼らはいわば口コミで入居希望者を集めてくれるわけで、インター ネット全盛の現在でも、いざというときに彼らがはたしてくれる役割は大きい。

そんな彼らに協力してもらうには、大手不動産情報ポータルサイトに提供している物件資料には載せなかった「プラス1」の情報を、デイリーメールやSNSを利用して提供。それをどんどん拡散してもらうことだ。こうすればレインズ(指定流通機構)を含め大きく3つのインターネット上のチャンネルをつかって情報が拡散できる。

ネット以外では、こんなところも意識

ターゲットをどこにおくかで、ネットだけでは集客が難しい場合もある。そんなときにはネットと並行して、別のチャンネルを意識した募集活動も提携不動産会社に依頼したい。

たとえば単身者だけでは十分でないので学生にもターゲットを広げたいといった場合は最寄りの大学の福利厚生を担当している部署にお願いするという手がある。

また社宅などとして法人に一括借り上げしてほしいような場合は、周辺企業のオフィスにポスティング したりDMを送ったりしてみよう。また社宅が必要な企業と法人に貸したい大家さんとの 間をとりもつ「社宅代行提携」という業務を行う会社もあるので、そこに頼んでみるのも いい。

※本記事は、2020年5月刊行の書籍『年収400万円でも大家になれる 工務店社長が教える5つの流儀』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。