流儀一 発想を変えよう

02 土地も建物も所有できる一棟物件の大家さんをめざせ

最初はマンション1戸からはじめてもいい

もちろん私はマンションはダメだといっているわけではない。私自身、最初に買ったのは先にも触れたように単身者向けのマンションだった。

親からもらった財産で不動産を買うのではなく、限られた収入の中からお金を貯め、それを元に大家さんをめざそうとすれば、どうしたって最初はワンルームマンションや単身者向けの1DKを1戸買うところからはじめることになる。そして最初にあなたが買った賃貸用のマンションは、大家さんという仕事がどんなものなのか、その楽しさも苦しさも教えてくれる。

大家さんとしての最初の一歩をふみ出すのに、これほど適したものはないともいえるのだ。私がいいたいのは最初の1戸はワンルームマンションでいいとしても、最終的には一棟物件の大家さんをめざすという気持ちを忘れないでほしいということなのだ。

マンションは大家さんの楽しみをうばう

本屋さんに行くとワンルームマンション投資をすすめる本が山と積んである。そのどれもがいま私が述べたことと正反対のことを書いている。曰く「ワンルームマンションは専有部分の中だけを管理していればいいから管理コストが安くてすむ」。曰く「エレベーターなどコストのかかる機器が故障しても共有者で分担するので、負担が少なくてすむ」。

たしかにそういう見方もできるが、自分のマンション(区分所有建物の専有部分)をいくらきちんと管理していても、建物全体の価値は年とともに確実に落ちていく。それとともに自分の所有する物件に空室期間が目立つようになってきたとき、打つ手が限られてくるのがマンションの弱点だ。

自分がマンション1棟の大家さんであれば、建物全体の価値を落とさないように早め早めに手を打てるが、共有のマンションでは、何をやるにも共有者の総意が前提になるから、スピード感がない。気がついたときには「老朽化マンション」のレッテルを貼られて、借り手も買い手もないという状況にならないとも限らないのだ。

また修理や点検にお金がかかるエレベーターは、建物を低層にして最初から設置しなくていいような設計にすれば問題はない。私に言わせれば、マンション(区分所有建物の専有部分)の最大の弱点は、土地をさがし建物のプランを立て、自分が大家さんになるという楽しみをうばってしまうところだと思う。

※本記事は、2020年5月刊行の書籍『年収400万円でも大家になれる 工務店社長が教える5つの流儀』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。