低く空に垂りし薄雲うすぐも日を包み 光うすれぬ寒き土の上

 

 
 

冬空に低くたゆたふ雲ひとつ にぶく照りつヽ時を経にけり

 

 
 

夕づきて我が背に移れる日のぬくみ かすかに知りつヽ通信つヾけぬ

※本記事は、2021年5月刊行の書籍『短歌集 蒼龍の如く』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。