PQQはコエンザイムQ10と相性がよい!

ラットで認識力・認知力の改善効果を確認

細胞内に含まれている補酵素の一つに「コエンザイムQ10(CoQ10)」という物質があります。

この成分は、サプリメントとしても有名ですので、皆さんも名前ぐらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。コエンザイムQ10はエネルギー産生に不可欠であるばかりでなく、強い抗酸化作用があり、PQQとの相性が非常によいのです。

実際にラットを用いた「モリス水迷路」で学習能力の向上が確認されています。

「モリス水迷路」とは、水を張った円形のプールの一か所に浅瀬を設け、ラットを泳がせて浅瀬にたどりつくまでの時間を測定する装置のことで、主に記憶学習の試験に使用されます。

浅瀬の場所は水を不透明にして隠されていますが、同じラットを何度か泳がせると、浅瀬がどこにあるのかを学習しますので、浅瀬にたどり着くまでの時間が短縮し、学習が成立します。

この装置を使った実験で、ラットにPQQやコエンザイムQ10を与えて、学習能力にどのような変化があらわれるかを調べた結果、PQQやコエンザイムQ10を単独で与えるよりも、一緒に与えた方が脳機能改善作用がアップすることが確認されています。

また、②のPQQ摂取群と④のPQQ+コエンザイムQ10摂取群のラットは、2~5回の試行で約80%が速く学習を成立させ、PQQを摂取しなかったラット群にくらべ、明らかに学習能力が向上していることが確認されています(図1)。

図1 学習能力の比較

「PQQを食べたラット」と「PQQとコエンザイムQ10を食べたラット」では、わずか2~5回の試行で約80%が学習を成立させ、「PQQを食べなかったラット」たちに比べて、明らかに学習機能が向上していることがわかります。