認知症を起こす病気(せん妄、MELASを含む)

a.神経変性疾患(1):アルツハイマー病(家族性アルツハイマー病を含む)(図3)、レビー小体型認知症(パーキンソン病に伴う認知症)(図4)、前頭側頭型認知症(ピック病、語義認知症、筋萎縮性側索硬化症を伴う認知症など)(図5)

b.神経変性疾患(2):ハンチントン病、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、筋萎縮性側索硬化を伴う認知症

c.神経変性疾患(3):脊髄小脳変性症(多系統萎縮症、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症〈DRPLA〉など)

d.血管性認知症(脳梗塞、脳出血、ビンスワンガー病、CADASILなど)

e.外科的治療適応疾患:慢性硬膜下血腫、特発性正常圧水頭症、良性脳腫瘍、頭部外傷

f.てんかん(てんかん性健忘、抗てんかん薬副作用も含む)

g.神経感染症:1.急性ウイルス性脳炎後(単純ヘルペス脳炎、日本脳炎など)2.HIV感染症(エイズ)を含む後天性免疫不全症候群、3.コロナ・ウイルス感染症、4.進行性多巣性白質脳症、5.亜急性硬化性全脳炎、6.進行麻痺(神経梅毒)、7.急性化膿性髄膜炎後、8.亜急性・慢性髄膜炎(結核、真菌による)、9.脳膿瘍、10.脳寄生虫、11.プリオン病(クロイツフェルト・ヤコブ病など)

h.無酸素あるいは低酸素脳症(窒息後遺症)

i.臓器不全疾患:1.腎不全、透析脳症、2.肝不全、3.心不全、4.呼吸不全(慢性肺疾患)

j.内分泌機能異常症:1.甲状腺機能低下症、2.下垂体機能低下症、3.副腎皮質機能低下症、4.副甲状腺機能亢進症または低下症、5.クッシング症候群

k.代謝異常症:1.高血糖・低血糖、2.電解質異常、3.脱水・浮腫、4.ウイルソン病、5.尿素サイクル異常症(シトルリン血症など)、6.スフィンゴリピドーシス、7.副腎白質ジストロフィー、8.脳腱黄色腫症、9.糖原病、10.ミトコンドリア脳筋症・乳酸アシドーシス・脳卒中様発作症候群(MELAS)

l.中毒、欠乏症:1.慢性アルコール中毒(マルキアファーヴァ・ビニャミ病、アルコール性認知症)、2.一酸化炭素中毒、3.薬物性(抗がん薬、抗精神病薬、抗菌薬など)、4.金属中毒(水銀、マンガン、鉛など)、5.ビタミンB1欠乏(ウェルニッケ・コルサコフ症候群)、6.ニコチン酸欠乏(ペラグラ)、7.ビタミンB12欠乏、8.葉酸欠乏、9.ビタミンB6欠乏

m.脱髄性、自己免疫性疾患:1.多発性硬化症、2.急性散在性脳脊髄炎、3.ベーチェット病、4.シェーグレン症候群、5.辺縁系脳炎(傍腫瘍性神経症候群)

n.進行性筋ジストロフィー、筋強直性ジストロフィー

図3:アルツハイマー病のMRI
図4:レビー小体型認知症のMRI
図5:前頭側頭型認知症のMRI
※本記事は、2021年4月刊行の書籍『認知症の人が見る景色 正しい理解と寄り添う介護のために』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。