医療者の職務満足と言えば、看護師不足の影響かほとんどが看護師に関する研究論文です。最近は医師の一斉退職などがマスコミ報道されるようになって医師の職務満足度も注目されています。

医師の職務満足度指標として米国一般内科学会が報告したPhysician Job Satisfaction Scale(JSS)[24]が利用されます。国内では勤務医の職務満足度を測定する尺度として京都大学の小崎医師らが作成したJapan Hospital Physician Satisfaction Scale(JHPSS)[25](図表2)が用いられます。

図表2 Japan Hospital Physician Satisfaction Scale (JHPSS)
 

JHPSSは6つの下位尺度と2つの全体尺度から構成されています。6つの下位尺度は仕事の負担、同僚医師との関係性、報酬、患者との関係、地域との関係性、コメディカルスタッフとの関係性で構成されています(図表3)。

図表3 勤務医の仕事満足度 JHPSSの尺度名と項目数

著者もMBA論文ではこのスケールを用いました。