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余談 自己暗示

これまでの分析を踏まえると、何かを達成するには、達成することを快として強力に記憶に編み込むのが得策。

実践した経験は無いが、例えば、心地良い音楽や映像を視聴しながら、達成したいことをイメージしたり実際にチャレンジしたり、チャレンジしてちょっとでもできるようになったら、笑顔で自分に「やるじゃん。素晴らしい!」と声をかける、といったことを繰り返すと、達成したいことの快の編み込みを促進し、達成により近付くはずだ。

それって「僕にはできる。I can do it!」と自己暗示かけるのと似ている、と思われるかもしれない。

その通りで、自己暗示は、自分の意思決定基準(=違和感)を目標実現の方向にチューニングするための効果的な方法と言える。

意思決定のコントロールとルール遵守

さて、自分の意思決定・アクション選択を、自分が意識的にコントロールしている、ように感じるのは(前項で分析した通り誤解なのだが)、何に有効だろうか? 結論から言うと、ルールの編み込みには有効だ。

例えば、親は子供に「外から帰ったら手を洗うこと。そうしないと病気になる。」とか「トイレを使った後は電気を消すこと。電気代がもったいない。」といったルールを指示する。

図7:意思決定とルール遵守

もし、ルールが破られた場合(一回の指示でルールが編み込まれるのは、稀)、親は子供に「今度は気を付けて」やるように指示する、子供はまた破る、とその後は何らかの罰(責任)が課せられる。

親が不機嫌になるのが最低限の罰。この時、親には、子供が意識的に自分の意思決定・アクション選択をコントロールできる、という確信がある。