菩提寺の赤き蓮花丈たかく夏日透かして蟬のしぐるる
夏過ぎて蔓のみのびし朝顔にまぼろしのごとき今朝の大輪
*国東こ半島・両子寺
国東の古刹静かに鎮座して散りいそぐなり満山もみじ
※本記事は、2019年2月刊行の書籍『歌集 花の影』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。
歌集 花の影【第3回】
医師として、多くの命と向き合ってきた著者が綴る、日常、仕事、家族のこと――。
本書では、著者が趣味で書き溜めた短歌を一冊にまとめた。
季節の歌や旅の歌に加え、本業である医者としての日常や患者との出会いなどに関する歌も収められている。
温かな生命が宿る短歌を連載でお届けします。
菩提寺の赤き蓮花丈たかく夏日透かして蟬のしぐるる
夏過ぎて蔓のみのびし朝顔にまぼろしのごとき今朝の大輪
*国東こ半島・両子寺
国東の古刹静かに鎮座して散りいそぐなり満山もみじ