病院も例外ではなく、病院間の過剰競争(患者の取り合い、医師、看護師の奪い合い)が行われています。

のちに述べますが、これらは1つのパイを奪い合うゼロサム競争であり、病院間の協調によるポジティブサム競争になるべきと考えています。

また現代は、インターネットの普及で急速に知識が普及し、急速に陳腐化するといったように、知識のライフサイクル(寿命)も短く、すぐ役に立つ知識が求められる時代です。

本書はすぐに役に立つ知識はすぐに役に立たなくなると考え、あえてすぐに役に立たない知識を盛り込んでいます。その代わり、本書の内容は50年後にも使える知識と確信しています。

「虫の目」で見れば『MBAが病院を滅ぼす』かもしれませんが、「鳥の目」で見ればイノベーションを起こし、「魚の目」で見れば病院の持続可能性(sustainability)を高めることができると考えます。