とはいうものの、アスピリンを含んでいる薬は解熱鎮痛薬として薬局で誰でも処方箋なしで買えますが、脳梗塞の予防になるならと自己判断で服用したりせず、医師に相談することを強くお勧めします。

アスピリンの効果が不十分な場合、日本では長い間、塩酸チクロピジン(商品名:パナルジン)という薬が用いられてきました。まれに重い副作用が出るため、最近では副作用の少ないクロピドグレル(商品名:プラビックス)という薬が広まっています。

また、ラクナ梗塞の再発予防効果が唯一あるとされ、血液をサラサラにする作用に加えて血管を拡げる作用があるシロスタゾール(商品名:プレタール)(内服薬)もあります。

現在、少量の採血をすることでVerifyNow(ベリファイナウ:抗血小板薬の調整に用いる測定キット)を用いることで、アスピリンと硫酸クロピドグレルについては、効果を測定することが可能です。しかし、シロスタゾールは効果をみる方法はありません。

脳卒中治療ガイドラインでは、アスピリン(商品名:バファリン、バイアスピリン)160~300mg/日の経口投与は、発症早期(48時間以内)の脳梗塞患者の治療法として強く勧められるとしています。

また、亜急性期までであれば、アスピリンにクロピドグレルを併せて使用することも、心原性脳塞栓症を除く脳梗塞もしくは一過性脳虚血発作患者の治療法として勧めら れています。また、慢性期の抗血小板療法については、シロスタゾール、クロピドグレル、アスピリンのいずれかを使用することや、チクロピジンを使用することを推奨しています。

※本記事は、2020年1月刊行の書籍『脳梗塞に負けないために 知っておきたい、予防と治療法 』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。