お薬の調整も効果が出てきたこともあってか、松本さんに多少の変化が現れました。それは夜間徘徊が減り、自室で睡眠を取られるようになったこと。そして私とお話した内容を「少し」覚えていることができるようになったのです。確かに、認知症を患うと、自分でできなくなることも増えるでしょう。しかし、できなくなることを嘆くより、「できることを自分らしく表現する」のは素晴らしいことではありませんか。まだ、松本さんとの…
[連載]老人ホーム施設長奮闘記
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エッセイ『老人ホーム施設長奮闘記』【第13回】山田 勝義
「無事に何事もなく一日が終わった…」老人ホームや介護事業所運営を行う事業者の想い
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エッセイ『老人ホーム施設長奮闘記』【第12回】山田 勝義
「見て・聞いて・歌って・嗅いで」を使って季節を感じてもらう設えを老人ホームに
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エッセイ『老人ホーム施設長奮闘記』【第11回】山田 勝義
「入居者のみんなが家族だと思っていてくれたんだ」と思えた日
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エッセイ『老人ホーム施設長奮闘記』【第10回】山田 勝義
施設内で「お別れの会」を開催するかどうかについて悩んでいると、ある入居者から…
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エッセイ『老人ホーム施設長奮闘記』【第9回】山田 勝義
震災当日の老人ホーム内。そのとき〝震える手〞を握りしめ、電話をかけ続けた
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エッセイ『老人ホーム施設長奮闘記』【第8回】山田 勝義
東日本大震災発生当日、老人ホーム施設長だった私が一番大切だと判断したこと
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エッセイ『老人ホーム施設長奮闘記』【第7回】山田 勝義
老人ホームの入居者にとって、食事は最大の楽しみ。でも、嗜好はそれぞれ・・・。その解決方法は?
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エッセイ『老人ホーム施設長奮闘記』【第6回】山田 勝義
レストランを見渡して疑問が…「なぜ机やいすの高さや形状がみな同じなの」
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エッセイ『老人ホーム施設長奮闘記』【第5回】山田 勝義
人生の先輩である入居者から聞く「また自分も少し賢くなった」と思うような話
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エッセイ『老人ホーム施設長奮闘記』【第4回】山田 勝義
「付き人になりきったお世話」で気づけた入居者の気持ち
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エッセイ『老人ホーム施設長奮闘記』【第3回】山田 勝義
月末になると激しくドアを叩く入居者…認知症になっても忘れない「現役時代の苦労の記憶」
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エッセイ『老人ホーム施設長奮闘記』【第2回】山田 勝義
老人ホーム入居者から学んだ「人として、しっかりとお話を伺う姿勢」
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エッセイ『老人ホーム施設長奮闘記』【新連載】山田 勝義
後ろ向きな老人ホームへの入居…「あかの他人」から「真の家族」になるための第一歩とは