年老いても頭が人並み以上に働いている方は新聞を隅々まで読み、関心ある記事について深く考えていることが、ご高齢の作家の書き物を読むとよく分かります。

簡単には新聞を広げられないほど体力が衰えていても頭の衰えが感じられない方は、著名人に限らず、皆、それなりの工夫を凝らして新聞を読み続けておられるようです。

椅子一つあればいくらでも新聞を読み続けることを可能にしてくれる安価なツールの存在は、しっかりした老い方の大きな支えになってくれるように思います。

残念ながら、体力が弱い方でも楽に使え、場所に制約のある方でも新聞が楽に読めるような道具は見たことがありません。何とかしたいものです。

「夢は?」

生物模倣工作に少し自信が出てきた頃だったので、早速、新聞読み器製作にチャレンジしてみました。

しかし、始めてみると、新聞紙の折れ方や自身の重さによる垂れ下がり方が、新聞の重なり方や隣頁との密着度あるいは湿り方等の要因によって実に複雑に変化することが分かり、これまで新聞読み器が存在しなかった理由がよく分かります。