生ごみ袋クリップ「どう作る?」

まず、生ごみ袋クリップ機能の鍵となる空気シールに関わる構造を断面図で示したいと思います。

 

図のように、本体薄板の内側に厚さ2mmの薄板を接着し、凸凹が嵌め合うような断面を作るようにして、その間にポリ袋を通して、ポリ袋の中の空気を逃げ難くします。

10リットル入りのポリ袋の場合には、クリップ本体の長さは30cm位が適切です。家庭用のシンクには十分の大きさと思われます。参考までに、前の図で粘着材のないものがクリップ本体の断面になりますから、「夢は?」の説明写真にあるように、片方の端をダブル・クリップで挟み、そこを接着固定して、閉じ加減のクリップ構造を作ります。

問題は、本体薄板に空気を通し難い凸凹断面を付けるための薄板を精度よく作れるかどうかなのですが、これはポリ袋が極めて薄いため意外に簡単に作ることが出来ます。

ポリ袋の厚さの存在を忘れて、本体を閉じた時に3枚の薄板が隙間なく並ぶように、凸凹用薄板を本体薄板に瞬間接着剤で接着するだけで良いのです。

最初に中央に置く凸役の薄板を本体の片側の板に接着し、後から外側に置く凹役の薄板を反対側の本体板に接着するようにします。

こうすると外側に置く薄板は接着剤が乾くまでに多少動かせますから、凸凹面の密着度を高めることが出来ます。

工作例に示したクリップはこの方法で作ったものですが、袋をセットした後空気を吹き込んでから口を閉じ、袋の上にクリップ本体の重さ(約50g)をかけて数時間放置しても、膨らんだ形を維持してくれました。

手製簡易クランプとしては満足すべきシール性能と言えるでしょう。

嵌め合いがゆるく出来てしまった時は、凸薄板の開き側先端1cm弱を切り取り、サイズアップした凸小片を新たに作って貼り直すことで解決出来ます。

なお、クランプ本体の幅を3cmにすると、凸凹面作成用の薄板の幅は1cmになり、既製品が手に入り易いというメリットがあります。また、厚さ2mmにも、カッターで一定幅に切ることが可能という意味があります。

そして、粘着材を用いることにより、薄板とポリ袋を簡単に付けたり剥がすことが出来、袋の取付けや入れ替えに手間がかからないようになりました。このクランプも、材料費はワンコインで十分でした。

「+α」

実は、クリップ本体のバネ系を開き加減の構造にすることで、生ごみをより楽に入れられる生ごみ袋クリップを作ることも出来ます。