ぶつぶつと 妻のカレーを 煮る音が 小言の如く 我に聞こゆる
初めての デートの如く 君は今 はにかみながら コーヒーを飲む
若き日に 見る人ごとに 褒められし 雪牡丹のよう 妻の白き手
【友よ、妻よ】
※本記事は、2012年6月刊行の書籍『日々、燦々と』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。
日々、燦々と【第5回】
50年近く弁護士として活動した著者の急がず、惑わず、実直に生きた78年間の人生が詰まった短編集。
先行きの見えない不況や震災などで何かと暗い話題が多く、希望や生きる活力が見いだしにくい世の中にあって、生きることの素晴らしさ、日々の美しさをもう一度気付かせてくれる短歌集を連載でお届けします。
ぶつぶつと 妻のカレーを 煮る音が 小言の如く 我に聞こゆる
初めての デートの如く 君は今 はにかみながら コーヒーを飲む
若き日に 見る人ごとに 褒められし 雪牡丹のよう 妻の白き手
【友よ、妻よ】