私は目をあけ、立ちあがり、ジーンズのジッパーを下げ、脱いだ。そしてパンティも脱いだ。「あぁ……」と私は明るい部屋を見わたし、恥ずかしさのあまり、ソファーへ倒れ込んだ。

「大丈夫かい?」
「えぇ。ちょっとめまいがしたの……」

神矢はイーゼルを立て、キャンバスを乗せた。

「もう少しデッサンをきっちりしたいんだ。じゃぁ、ポーズをとって」
「えぇ」と私は、右足を左足に乗せ、右手を頬にあて、左手を垂らした。
「これで良かったかしら?」
「髪を、この前みたいにして」
「あぁ、そうだったわね」と言い、私は右側の髪を後ろにやり、左側の髪を前に垂らした。

「いいよ」と言って、神矢は真剣な眼差しで私を見て、キャンバスに向かった。しばらくして彼が言った。

「出来た。いいよ。ちょっと休憩しよう」

そう言って、彼はバスローブを持って来てくれ、私に着せかけてくれた。それから、コスタリカコーヒーを淹れて来てくれた。「ありがとう」とカップを手にとり、コーヒーの香りを嗅ぎ、私はやっとリラックスした。二人で黙ってコーヒーを飲んだ。

「じゃぁ、絵の具の用意をしてくるよ」と言って、彼は奥へ行った。そして、木箱を持って戻って来て、そこからパレットや絵の具、絵筆やペインティングナイフを出し、準備をし始めた。