第三章 痛みの諸症状と治療法

骨粗鬆症は姿勢矯正で治せ​

骨粗鬆症は病気ではありません、健康のバロメーターです。だから、健康な生活を送っていれば、骨はトータルで強くなる。

骨粗鬆症も姿勢が影響している。体が曲がってくると、骨粗鬆症はバンバン進んでしまう。そういう意味でも、仰向け寝矯正が必要になってくる。一般的に、骨粗鬆症の治療に行くと病名だけで治療するので、ほとんどの病院では「カルシウムを摂りましょう」「筋力を付けるために運動をたくさんしましょう」とか、「ビタミンDが大事だから日に当たろう」などと言う。

カルシウムを摂取する、運動など一つひとつの研究は、それぞれにエビデンスがある。しかし、姿勢が悪いところをいくら頑張ったって、良くなるはずがないというのが私の考えだ。

姿勢から見た骨粗鬆症は、背骨と股(こ)関節で治療が別ものになる。背骨の場合は、姿勢さえ良くなればかなり改善する。一方で、股関節は家の中にいる限りは良くならない。外出して立っている時間を延ばすことが重要なリハビリになる。

食事はバランスが重要

骨粗鬆症は、姿勢と生活のトータルで治す。ある意味では整形外科医の実力が問われている病態だ。究極でいうと、骨粗鬆症に薬はいらんのです。

しかし、薬を出さないと患者のモチベーションが持たない。薬を飲んでいると患者は治療を意識する。基本的には、毒にもならないようなカルシウム剤とビタミンD3というやつを出している。

ビタミンD3は、日光浴をしなくて済むのと同時に、カルシウムの多い食べ物を摂るなという意味で出している。カルシウムを摂らないといかん、ということだけに集中してしまって偏食になる人もいる。

健康にいいというものだけを食べるのでなく、バランスの取れた食事が大切だ。バランスです、バランスが重要。

高い商品をお金を出して買えば健康になると思っているのは、それはもう信仰である。医療は宗教じゃないので、金をたくさん出したから治るというものとは違う。

※本記事は、2019年10月刊行の書籍『治療の痛みは喜びの涙 ある整形外科医の言いたい放題』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。