第1章  夫婦の問題

(6)世界一家事・育児、そして介護を分担しない夫​

▼若い世代で夫の分担率増加

全国家庭動向調査の2013年報告では、より具体的な家事・育児の分担内容を、配偶者のいる60歳未満の妻か、12歳未満の子どものいる50歳未満の妻からの回答として発表しています。

家事として「ゴミ出し」、「日常の買い物」、「部屋の掃除」、「風呂洗い」、「洗濯」、「炊事」、「食後の片付け」などの夫の分担率は平均約15パーセントで、頻度としては、それぞれを月に平均1~2度行う程度です。

育児では、「遊び相手をする」、「風呂に入れる」、「食事をさせる」、「寝かしつける」、「泣いた子をあやす」、「オムツを替える」、「保育園などの送迎」などの夫の分担率は平均約20パーセント、頻度はそれぞれ週に平均1~2度行う程度です。

さらに2017年総務省発表の社会生活基本調査では、6歳未満の子どもを持つ夫婦の分担時間の詳細が報告されました。夫の育児分担時間は1日あたりわずか49分しかありませんが、それは妻の3時間45分と比べ2割ほどにすぎません。

育児と家事に費やす全体時間をみても、夫は1日に1時間23分で、妻の7時間34分の2割にも満たなかったのです。ここまでに引用した国際比較調査結果や国内調査結果とほぼ同様な家事・育児の分担率が提示されていることがわかりますね。

念のために付け加えますが、これらの調査では、当然ながら常勤やパート勤務の妻も対象に多く含まれています。たとえ妻がフルタイム勤務の共働き夫婦であっても、夫の家事・育児の平均分担率を大きく引き上げてはいないのです。

ただ、国内のこれまでの経年追跡調査で、少しずつですが、これでも夫の分担率は確実に上がってきています。結婚年数が短い夫ほど、家事・育児の分担率が高いのです。

この本の執筆中に夫の低い分担率に関する話題をSNSで流したところ、数名の男性から以下のようなお叱りに近い反響がありました。家事・育児をほとんど分担しない私なんかよりはるかに自覚のある夫が大勢いらっしゃるのです。

・昨年双子が生まれまして、毎日おむつ交換、保育園の送り迎え、お風呂入れ、食事の世話…と本業が止まるほど育児、育児の日々です(笑)。

・私は食事作り以外全てやっています。まあ58歳にしては稀な部類かもしれませんし、パートナーが看護師ということもあります。ただ、生来の潔癖性なので、皿洗いは当然で(笑)、パートナーに任せられないという意識もあります。

・現在60代で炊事や洗濯以外は毎日ではないけどやっています。子どもが小さい時は遊び相手はもちろんのこと、風呂入れ、寝かし付けもやっていました。項目毎に分担して皆やっていると思いますけどね。

※本記事は、2020年1月刊行の書籍『ストップthe熟年離婚』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。