1章 つらいことは自分で乗り越えろ

僕の中のもう一人の自分

僕の中にもう一人の自分がいます。その人物は不良なのです。そして親分肌です。だから自分のことを「俺」といいます(僕の創り上げた設定です)。

そして性格はとても頑固です。融通が利かない人物なのです。この男の口癖は「しょうがねぇなぁ」です。「何でだよ」と人の批判もします。

そのもう一人の僕(俺)は、人から何かを頼まれると、「しょうがねぇなぁ」と苦々しく言いながらも依頼を受けてしまいます。この「しょうがねぇなぁ」にはいろいろな意味があります。人から何かを頼まれると心の中では「そうか、俺を頼ってくれているんだな」と思いながらも、「しょうがねぇなぁ」と言って引き受けてしまうのです。

なので、まんざら嫌というわけではないのです。その俺は、言葉は汚いですが、根は優しくて断れない性格の持ち主なのです。このもう一人の俺の性格を利用して僕は幸せになろうと思いました。

それはこうです。自分でもう一人の自分に言うのです。「林さんは、つらい経験をよく乗り越えられましたね。ここらへんで幸せになってみませんか? みんなが協力しますよ」と。

もう一人の俺は言います。「いや、まだまだ俺に幸せになる資格なんてない」とつっぱねます。やっぱり頑固なのです。

「いやいや、林さん、みんなが見ていて、あなたはよくやっていますよ」
「何でだよ。まだまだなんだよ」
「林さん、みんな、あなたに幸せになってもらいたいのですよ。この通りだ、幸せになってください」

周りにいるみんなも頭を下げます。とうとうもう一人の俺は、「しょうがねぇなぁ。そんなに言うのなら幸せになってやるよ」とぶっきらぼうに言うのでした。

心の中のもう一人の自分を説得するのは大変ですけど、皆さんもやってみたらいいのかなと思います。粘り強く説得すれば「しょうがねぇなぁ。幸せになってやるよ」ときっと言ってくれますよ。

最後にはもう一人の俺も「俺って幸せだなぁ。俺を心配してくれている仲間がこんなにいたんだ」と言うのでした。そして、僕は幸せになったのです。

※本記事は、2019年6月刊行の書籍『「つらい」と思っている人へのエール あなたは本当に魅力的な人間ですね』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。