まえがき

「幸せになりたいですか?」と聞かれたら「もちろん」と答えるでしょうね。その幸せを私は掴み取りました。そのことを書きたいと思います。皆さんもまねしていいですよ。

「この本を読むと漏れなく幸せが付いてきます」って私が言ったらあなたは信じますか?

こんにちは、林由人(はやしゆうと)といいます。ただのサラリーマンです。

これから脱皮していろいろなものに変化すると思いますが、とりあえず今はただのサラリーマンと言っておきます。そのただのサラリーマンの私が本を出すことになりました。

簡単にこの本の内容を話しますと、人生にはいろいろなことが起こるけれども、つらいことは乗り越え、楽しいことは受け入れるという、シンプルなことをやっていこうということです。そして、あなたがこの本を手に取ってくださったことに感謝します。これも何かのご縁だということですね。

さて、私がこの本を出すまでには、本書の中でお話しさせていただいているように、紆余曲折がありました。それらを乗り越えとうとう完成しました。そして縁というものに感謝しているのです。

さらに言うと、いろいろなことがつながっているということも分かってきました。この本の出版に際し、大変協力いただいた株式会社幻冬舎ルネッサンス新社の佐藤さん、渡邊さんには、改めてありがとうと言いたいです。

「サンキューベリーマッチ」

ご両人とは大変いいご縁で会うことができたことに感謝いたします。

私の経験を活かして、皆さんが幸せになっていただければいいなと思っています。皆さんが楽しいなと思い、幸せだなと思える人生を送れることを願っています。

1章 つらいことは自分で乗り越えろ

現状

まえがきでは僕の名前だけは書きましたが、もう少し、自分のことを語らせてください。僕の今の状況です。

「突然ですが、僕、離婚しました!」
「ということで、バツイチ独身です」
「そして年齢は五十二歳」

さて、僕の今の状況を聞いて皆さんはどう思われましたか?

「五十二歳で離婚かぁ。きついなぁ」とか「かわいそうにね」とか思われる人もいるかと思います。僕も離婚を決めた時は、気持ちが落ち込みました。なんともいえない寂しさや悲しさ、怒りの感情も噴き出てきました。通勤の車の中でも「離婚かぁ」と気が付けば呟いていました。

そして「離婚」という言葉に対する周りの反応が気になって仕方がありませんでした。「僕、離婚します」と言ったらどう思われるだろうかと気になって気になって仕方がなかったのです。不眠症になり、仕事をしていても「はああー」と力のないため息の連続でした。

僕は誰かに「助けて」って言っていました。心の中で「助けてくれー」って叫んでいました。だけど誰も助けてはくれません。

苦しい状況を乗り越えるのは自分自身なのだということは分かっています。自分のことは自分で解決しなければなりませんでした。

日本では三組に一組の割合で離婚していると聞きます。僕もその中に入ってしまいました。「三分の一、三分の一、三分の一、…… ……」と僕はぶつぶつと呟いていました。はっと我に返り「これではいけない」と苦笑いをして額の汗をぬぐいました。

さて、この本はどういった本でしょうか? 前向きな表現をするのなら、僕は離婚という経験を通してある大事なことに気付きました。それは自分を見つめ直し、つらい状況は乗り越えて、幸せというものを受け取って、「楽しめるんだ」ということです。つらいことを自分で乗り越えた先に何が待っているのかを、本書でみつけていきます。