A 総論 はじめに

A-02  教育職の教員と研究職の研究者の両方をめざした訳

どうして,教員でありながら,研究者をめざしたのか。大学で研究するうちに研究職に就こうかとも思いました。しかし,その確実性もなく教員の道に進みました。そして,各種研究を教育に生かせたらよいのではないかと強く願って,教員でありながら研究を続けたのです。

教育職は,教育に従事する職業です。ここでは,学校に勤務する教員としての人生です。研究職は,研究・開発に取り組む職業です。研究職としての研究者は,大学や公的機関,企業などでの研究者をさすことが多いのが現状です。

「このような研究機関に勤務していないと研究者にはなれない」のでしょうか。文部科学省の資料によると,研究者は,大学(短期大学を除く)の課程を修了した者(又はこれと同等以上の専門的知識を有する者)で,特に研究テーマをもって「研究」している者となっています。

一方,日本学術会議の協力学術研究団体の指定の審査事務にあたって,団体規程等に指定要件として規定されている「研究者」の範囲は以下のようになっています。

1) 大学,高等専門学校,大学共同利用機関等において研究に従事する者国立試験研究機関 ,特殊法人,独立行政法人等において研究に従事する者

2) 地方公共団体の試験研究機関等において研究に従事する者

3) 公益財団法人,公益社団法人,一般財団法人,一般社団法人等において研究に従事する者

4) 民間企業において研究に従事する者

5) その他,当該研究分野について,学術論文,学術図書,研究成果による特許等の研究業績を有する者

実際に,研究者は通常,高等専門学校や大学,大学院などに勤務している人,企業や行政などで研究をしている人です。私は,当てはまりません。しかし,5)ならば可能性があり,もし研究者になれるならばチャレンジしようと強く思いました。

公立学校の教育職の教員は,大学・短大等で教員免許状を取得し,都道府県の教員採用選考試験を受けて,合格すれば各教育自治体の「教員採用候補者名簿」に記載され,各学校の担当者と面談したのちに配属されます。

私立学校などでは,その対応する学校の採用選考試験に合格することで教員になれます。それで私は,理工系の大学で教員免許状の取れる大学を探して教員免許を取得しました。

その詳細は,A-03,A-04,D-05 に記載することにします。私の場合,中学生のころ理科と技術が好きであったため,「理科」と「工業」の両方の免許を取れる大学を探しました。

当時は両方の免許が取れる大学は限られていたように思います。いろいろありましたが,最終的に近畿大学理工学部応用化学科に入学し学びました。