A 総論 はじめに

この本のタイトルは,「人生は化学反応・化学変化」です。サブタイトルは,「小中高大と教壇に立ってきた教員が教える人生の探究」といたしました。

私は,人生というのは「化学反応・化学変化」と同じだと思ってきました。私の大学時代の研究が「応用化学」ということもあり,人生は,周りの人的,物的,情報など各種の環境により大きく化学反応,化学変化するからです。その謎はこの本を読んでいき,読者の方と「人生の探究」をして解き明かしたいと思います。

この原稿を書いている現在,大学院を中退してから,一般教員として小学校,中学校,高等学校に勤務し,大学へは非常勤として勤務し,42年を過ごしました。2000年頃私設研究所(恵那エネルギー環境研究所)を設置運営し,23年が過ぎました。これと同時に研究をスタートさせ今に至っています。

教育職と研究職スタイルを並行して今までやってきた各種の体験から,授業,研究,生活,情報について,考えたり実践したことを伝えていきたいと思いました。そして,この本を手に取っていただいた方と一緒に,「人生の探究」ができたらと思ってこの本を書きました。

この本は,私の人生経験を柱にして,理工系列を柱に,小学校の理科,中学校の理科・技術科,高等学校理科・工業科,大学の工学部自然エネルギー特別講義の学校教育などの教育的側面,学術研究的側面,市民生活的側面,ICT(情報通信技術)的な側面で書いてみました。

それから,私設研究所「恵那エネルギー環境研究所」および「恵那ライブ気象台」を起点とした研究所の研究活動を書きました。

そして,教育活動と研究活動を活かしながら,ライフスタイルの実践もしてきました。そのいくつかをトピックスとして紹介します。どれも身近なものですので,そのまま生活に役立つヒントになるかも知れません。さらに,現在は,情報社会と言われています。その情報というと,パソコンやスマートフォン,タブレットを活用したり,インターネットを利用して,各種ソフトやアプリを活用するということだけに限定しがちですが,生活に役立つ内容となっています。

この本の内容を6つのブロックに分けました。ブロックA: 総論(プロローグ:序章,はじめに),ブロックB: 授業(小学校,中学校,高等学校,大学),ブロックC: 研究(自由研究から学術研究まで),ブロックD: 生活(ライフスタイル,日常生活のいろいろ),ブロックE: 情報(ICT:情報通信技術),ブロックF: まとめ(エピローグ:終章,おわりに)です。

 

この6ブロックにしたのは,内容が6種類ということもありますが,化学のベンゼン環をイメージしました。