第3章 ストレスは、たぶんあなた自身が作り出している

① 30歳にとってのストレスの正体​

「沖縄時間」が教えてくれたこと

店先の長蛇の列、銀行ATMの順番待ち、人との待ち合わせから、子育てに至るまで、日常生活の中で経験する些細な出来事の中には、「待つ」というストレスはたくさんあります。先日、私が、電車に乗るために慌てて駅に走り込むと、車両点検のため、15分も電車が遅れていました。

えー、走ってきたのに、と、少しいらつきました。その日は特に、人と約束があったわけでもないし、乗り継ぎを急いでいたわけでもありませんでした。息を整えて電車に乗るには、ちょうど良かったかも知れません。

日本の電車が、正確に運行されることに慣れっこになってしまっている私たちは、いつの間にか、わずか15分の遅延に苛立ちを感じるようになっています。もちろん、いくら待っても、イライラはしませんという方もいらっしゃることでしょう。見習いたいものです。

今回の件を冷静に考えてみたら、ある時は、発車時刻ギリギリに駅に走り込んだところ、電車の運行が遅れていたおかげで1本前の電車に乗れた、という経験をしたことがあるはずです。そんな恩恵は、すっかり忘れて、遅延時だけはイライラしてしまう、我ながら勝手なものだと思いました。

時間の捉え方は、実に面白いもので、以前、友人に聞いた話ですが、沖縄には「沖縄時間」というのがあるそうで、沖縄人の時間感覚に驚かされたことがあります。宴会など約束の時間があっても1時間の遅刻は当たり前、何の連絡もしない、宴会の幹事ですら、定刻にはきていないことがあるそうです。

さらに強者は、開始時間になって、ようやく外出の準備を始めるというのですが、沖縄の方、本当ですか。いずれにしても、遅れて行ってもあっけらかんとしている遅刻人と、それを当たり前とばかりに受け入れる側と、沖縄人のおおらかさが垣間見えるようで、微笑ましくも感じました。

これが常識なら、沖縄の人は「待つ」というストレスを感じずにすむでしょうね。先日の電車遅延に、少しイラッとした私ですが、ふと、こんな話を思い出し、これからは、たかが15分くらい、電車だって遅れることはあると自分に言い聞かせて、イライラせずに、次の電車を待とうと思いました。

※本記事は、2020年3月刊行の書籍『Over Thirty クライシス』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。