【前回の記事を読む】「クルマ=家電」!? 中国・電気自動車開発の目覚しい進展

車社会の行く末はどこ

近い将来、主流となる自動運転の電気自動車、それでも運転するか?

人気タレントが自動運転の日産の車に乗って高速を走っているコマーシャルが昨年からものすごい頻度でオンエアされていた。スカイラインの自動運転! 淋しいのと同時に車の将来を暗示するメッセージなのかと思う。もはや車の運転を楽しむなどということは、電気自動車、自動運転の時代には死語になっているのだろう。

私だけかもしれないが、人気タレントがステアリングから手を放している、そのコマーシャルを見ていて思うことが二つある。

一つは手放しに近い運転をしていて眠くならないのか? 二つ目は誰しも暇になると何か別のことをしたくなるので、まずもって携帯をいじるドライバーが増えるのではないか? ということである。

そこはドライバーの視線の動きを感知して警告音を発し、居眠り運転を防ぐのだとは思うのだが、もうそうなると運転席に座っている意味が運転好きの私にはわからない。

私も昔、ゴルフをやっていた頃、帰りの高速で居眠り運転に近い状況になったことがある。朝早く起きてゴルフをした帰り道だから疲れていたのだろう。車線の多い区間の東関東自動車道であったので、途中でふっと危険を感じて目が覚めて事なきを得たが危ない経験であった。首都高に入ってからの、狭く渋滞の多い高速であったらと思うと今でもぞっとする。

何年か前も、東北自動車道で青森から仙台に、オートマのレンタカーで向かう途中、猛烈な睡魔に襲われたことがあった。その時は運転中に弁慶の泣き所といわれる(すね)をげんこつで何度も叩いて、その痛みでなんとか居眠りはしないで済んだ。本当は車を停めて仮眠をすればよいのだが、先を急ぐ場合はなかなかそうはいかない。

また、今の時代携帯電話抜きでは誰しも生活できない。私のように意志の弱い人間は、悪いとわかっていても自動運転の車に乗って両手がフリーになったら携帯を取り出すのではないかと心配してしまう。