八、中年男性は『優しいからモテる』は本当?

男性が結婚している時は、若い独身女性を食事に誘うとOKしてくれることが多い。それは、その男性がモテるからではなく、ただ相手が安心しているからである。つまり、結婚していれば社会的にある程度認められているし、そこそこの収入もあって安定感があり、加えてそれなりの企業に勤めていれば、食事ぐらいは付き合ってくれる。

でも、これが離婚した四十歳代・五十歳代の男性の場合、食事に誘っても警戒されて、ほぼ断られる。仮にその男性に、スポーツができる、音楽をやっている、魅力的な話ができる、人格者である、などの特技(?)があったとしても、そんな理由で女子大生がのこのこ寄ってくるはずもない。

離婚すると、すぐにこれまでの『勘違い』に気づく。つまり、自分自身には男性としての魅力がほぼ欠如していたということに気づき、途方に暮れる訳である。

九、男&女としての『賞味期限』は何歳?

結婚・恋愛サイトや出会い系サイトに登録していくら頑張ってみても、自分の『賞味期限』がほぼ切れていることに、否応なしに気づかされる。自分が五五歳であれば、相手にしてくれるのはせいぜい四十歳代半ばまでである。女性には大変失礼ながら、この年齢ではほぼオンナとして終わりかけている。

本音としては、四十歳前後、願わくは三十歳代前半あたりをターゲットとしたいところであるが、まず相手にされることはない。五十歳になっても恋をしたいと思いませんか?

これは恥ずかしいことでも、ましてやタブーでもない。私のような五十歳代半ばでも恋愛ができる。恐らく私が他の男性と違っているのは、この歳で恋をすることを、恥ずかしいともタブーだとも思っていないところであろう。だから平気でこのようなエッセイを書いたりもする。

再婚を考えている人が一生懸命婚活をするのはいいのだが、いきなり結婚ではなく、まずは恋愛から始めましょう。繰り返すが、恋愛に関して年齢を気にするのは、日本特有の異常とも言えるカルチャーなのである。