【前回の記事を読む】五五歳男性、女性から相手にされず…それでも「恋をしたい」

五十歳男性の厳しい現実

十 もっと簡単な方法があるのでは?

オジサンが若い女性と親密になるための、手っ取り早い方法は何だろう? 実は話は簡単で、それは『買春』なのかもしれない。でも、私の場合あくまでも『青春』にこだわった。そこには理由が五つあった。

一、ぶっちゃけ、私は二十歳代の頃、二度だけフーゾク店に行ったことがあった。ピンサロが一回、ソープランドが一回。でも、実は恥ずかしいことに、どちらに行った時も『ダメ』だったのだ。あんなに若くて元気だった頃なのに、である。

要するに、『プロ』のおねえちゃんだとうまくいかないのである。時間に追われ、ハイ脱ぎました、ハイなにしましたみたいな、機械的に流れ作業的にやられるのは、どうしても嫌なのである。

二、約十七年間半童貞状態にあったし、もう歳も歳だし、プロのおねえちゃんに即セックスと言われても、まず間違いなく『ダメ』であろう。若くて美しい専門家女性の前で、恥はかきたくない。

三、言うまでもなく、『青春』にこだわりたかった。ただ、もし素人の女性と『うまくできた』ら、その次は国内外のプロのおねえちゃんに挑戦してみてもいいかもしれないが。

四、タケ(後述)の話では、タイやフィリピンでは、バーでお金を払って普通におねえちゃんを持ち帰り、ホテルでその行為に及ぶそうである。なので、別に違法性はないと言っているが、本当だろうか? もしそこで警察に捕まったら、人生終わってしまう。行く前から、タケには何度も勧められた。安いし、簡単だし、綺麗な娘は大勢いるし、情熱的だし。

五、自分にとって、買春は言わば『禁断の果実』である。一度これをやってしまうと、男として(一人の人間としてかも?)の成長が止まってしまう。自分磨きも不要となろう。身だしなみも、言葉使いも、愛されるための努力も……。これらの理由で、現地で買春はやらないと心に決めていた。