【前回の記事を読む】日本と韓国、英語授業の決定的な違いは「翻訳して教えるか否か」!?

IT教育と同時進行の韓国の英語教育

英語教育と合わせてIT教育も推し進める

英語学習をしながら、将来的に英語の使用頻度が最も高いと思われるパソコンの使い方にも慣れていくという、まさに一石二鳥の教育が10 年以上も前からされているのです。教育熱心な韓国の親御さんたちが子ども一人一人にパソコンを買い与えざるを得ないという経済効果も派生したのではないかと思います。

IT教育も、グローバル化を強力に推し進めている韓国政府のねらいだったと想像できます。

韓国の低学年英語教育の成果

私が今所属している外国語教育グループは20 年来、韓国の海外交流団体と相互ホームステイ交流をしてきました。

夏休み、年齢は小学校4年生から中学校3年生までの青少年10 数名がシャペロンの先生に付き添われて来日し、会員の家庭と有志の家庭に7日間滞在します。滞在期間中に、東京近郊あるいは近県の青少年施設でホストフレンドも一緒に2泊3日、ロッジで寝起きを共にして、交流を深めるための合宿に参加します。

自国の文化を発表し合ったり、外国語を使うゲームをしたり、キャンプファイヤーを囲んで歌ったり踊ったりする、お楽しみ会のような合宿です。交流を始めた頃、韓国の人たちは非常に熱心に日本語を学んでいました。隔年で交互に訪韓したり、来日したりするのですが、2006(平成18)年までは、韓国語と片言の日本語でのやり取りが多かったのです。

ところが、2008(平成20)年からは、日本語より英語での会話が多くなりました。感想文も大半が、韓国語から英語になりました。