【前回の記事を読む】「日本とは違う!」目を疑いたくなる韓国の英語の教科書とは

IT教育と同時進行の韓国の英語教育

子どもたちへの(げき)

教室での授業は1章につき4時間使い、16 章を60 時間かけて学習します。学習活動の項目が英語の見出しと自国語で説明されていて、活動項目はどの出版社も大体同じです。この出版社の例では、

教科書活動について

1時間目

 Look and Listen「 絵を見て聞き取ろう」

 Listen Up「 聞き取りを確認しよう」

 Let’s Chant「 チャントで勉強」

2時間目

 Look and Speak「 見て、なぞって言ってみよう」

 Speak Up「 絵を見て言ってみよう」

 Let’s Play「 遊びで勉強」

3時間目

 Story On「 物語で勉強」

 Let’s Sing「 歌で勉強」

 ABC「 アルファベットを聞いて、書いてみよう(2学期)」

4時間目

 Do It Yourself「 確認しましょう」

 Do It Together「 遊んで、復習」

 This and That「 文化を見よう」

※「 」内の日本語訳は著者

と書かれています。

CD-ROM については、

教科書と一緒にCD-ROM タイトルをこのようにつかってね─英語だけでなく、外国語は反復して聞き、音をなぞって覚えていくと、易しく学習することが出来るのです。

という大きな見出しがあり、

教科書と合わせて、提供されているCD タイトルは英語の勉強をするための良い友だちです、次の指示のようにうまく活用しましょう。

(以上、『ELEMENTARY SCHOOL ENGLISH 3』미래엔컬처그룹(未来への文化グループ) 2011 年刊より)

と案内があり、実生活の場面に沿った役に立つ言語、基礎的な学習が面白くできることが強調して述べられています。

そしてそのCD-ROM タイトルを開くと、ジブリのアニメ映画のようにカラフルで楽しげなタイトル動画が音楽に乗って現れます。

アイコンを順に追ってクリックしていくと、同じフレーズを、アニメの動画、人間が登場する映画、アニメによる物語(教わった英語を使った「お菓子の家」の書き替えなど)、チャント、歌、ゲーム、テストと、手を替え品を替え、いろいろな方法で聞くことができ、リピートして言えるようになったところで、自分の英語を吹き込んで、聞いてみる録音機能も組み込まれています。

1章が終わる頃には、その章で学習する英語の音が耳にこびりついてしまいます。各章の仕上げにはインターネットで調べてみましょう、という課題が出されています。CD-ROM の画面からクリック1つで直にインターネットに接続できるようになっていて、出版社の教育サイトにつながります。

第1章では「日本と中国ではどんな挨拶をするのか調べて発表しましょう」という課題です。その章ごとに関連する課題が出され、いろいろな国の文化について各自がネットで調べて発表するよう仕向けられています。