第三章 免疫力に働きかける

18 がん細胞に触る

がんと診断されてから、ずっと気になっていたオプジーボが、ついに投与されるか否かという段階になりました。翌日から採血するなどして、オプジーボが体に合うかどうか調べることになったのです。

その間、千葉に住んでいたときのゴルフ仲間や友人たちが訪ねてきてくれたので、

「いや~私さ、一月三十一日に出た検査結果が最悪でね。もしあるとしたらステージVって感じで、ここ一週間もつかもたないかの状況なのよー」

と話すと、皆泣き出してしまいました。ですから、

「今、オプジーボって新薬が受けられるかどうかの検査を受けているからね。それに期待しているの。でも見ての通り、とにかく私、元気なんだよね~」

そう明るく伝えました。事実、私は変わりなく、酸素吸入を受ける必要も、痰が出て困ることもありませんでした。

ところが検査を始めて数日すると、首のリンパにアーモンド大のしこりが現れました。

また右のわきの下のリンパにはパチンコ玉大、左の乳房の横にとても大きな飴玉大のコロコロとしたしこりをはっきりと確認したのです。これが一夜にしてできて、強い痛みをともないました。

主治医に話すと皮膚科の医師が二人来て、

「組織を採らないとわかりませんが、おそらくがんでしょう」

と告げられました。

「ああ、がんですか。でもがんて痛くないんじゃないですか?」

と私が聞くと、それに対する返答はなく、

「今、オプジーボができるかどうか検査をしている段階だから、まぁ様子を見ましょう」

とのことでした。もしかしたら、皮膚が破けてウミが出るかもしれませんとも言われました。

医師らが帰ると、私は「ちょっとコーヒー飲んできていいですか」と部屋を出ました。

そのままずっと病室にいると病人になってしまいそうでいやだったのです。触れる場所にずっとがんがあったから、落ち込むかもしれないと思いました。

「これ、これ、がんちゃん!? あんまりムチャしないで頂戴ね」

表面に現れてきたがんに触って、
 

いつも触れるところに
 

がんがある人の
 

つらさを知った。

※本記事は、2019年8月刊行の書籍『がんでは死なない 余命3カ月から生還する心構え』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。