ブラックホールと銀河の再生

(8)パルサー星はどのように作られるのか

最初に爆発する際、太陽は自転しているので、若干回転方向に爆発のモーメントが加わり、自転速度が増すことになる。

超新星爆発は、長い時間爆発するので、しだいに自転の回転速度は増してくる。どんどん回転が上がると、今度は遠心力によって、外方向にマイナスの重力が発生する。ついには、あまりの遠心力で地球重力の1万倍にもなるマイナス重力が発生して、赤道付近の中性子の固まりによる高重力は、小さくなってしまい赤道付近の爆発は消滅してしまう。

このとき、爆発の燃えカスといえる中性子が発生しており、中心部の中性子の固まりは少し増える。しかし、中緯度や高緯度、極地は、遠心力が赤道に比べ弱いので爆発を継続している。

爆発によって更に遠心力が増し、マイナス重力は増えて中緯度付近の爆発も消滅する。爆発と回転速度の増加を繰り返し、ついに遠心力がない極地のみ爆発になる。極地のみの爆発になったのがパルサー星である。

パルサー星の表面には、水素やヘリウムが存在し、極地に向かって中性子の固まりの上をすべるように移動する。そして極地に到達すると高重力で爆発している。一方赤道付近は、猛烈な遠心力で、地球重力の1億倍以上のマイナス重力が起きている。

写真を拡大 [図1]パルサー星の形成1
写真を拡大 [図2]パルサー星の形成2