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知らない言語を学び修得することで世界を再構築しよう

英語・IT・会計という3つのスキルが、現代のビジネスを勝ち抜くための3種の神器と言われて久しい。

既に21世紀を5分の1終えた今でも、これは当てはまる。この3つのスキル、全く違うようで実は大きな共通点を持っている。それはいずれも「言語」という点だ。

英語は「語学」である以前に「言語」であることは容易にお判りいただけるだろう。しかし、ITも会計も厳密な決め事に従って情報伝達と財務把握を行うという点では、「言語」に他ならない。

実際、ホームページ(Web Site)を記述するHTML(Hyper Text Markup Language)はプログラミング言語と呼ばれるし、貸借対照表(BS)、損益計算書(P/L)、キャッシュフロー説明書(Statementof Cash Flow)は、「会計基準」という言語に従い記述される。

語学に限らず、ある言語を修得するのは大変な作業だ。なぜかと言うと、一つの言語は世界を記述する独自の体系を持っていて、その体系は自分が慣れ親しんだ体系とは違うからだ。具体的に説明しよう。

英語では、「彼は私の肩を叩いた」という表現は、"He patted me on the shoulder." となる。直訳すれば、「彼は私を叩いた。どこかと言えば肩を」となる。日本語では肩を独自の部分として認識し、そこを一段階で叩くのに、英語ではまず身体のどこかを叩いたと認識し、次に身体の中の肩を認識する。即ち二段階に分けて認識するのだ。

こういった世界認識の違いは、ITの世界ではより顕著に現れる。例えば、スキューバダイビングのスクールを紹介するWeb Site では、申込者の簡単なプロフィールを尋ねることが多い。こういうやり取りを、HTMLでは「インタラクティブ」という種類に属する方法で記述する。

例えば、"radio" という属性値がある。これは、「男性」・「女性」のように、漏れなく重複なく人の属性を分類できる場合に使われる値である。これを尋ねるには、次のように記述する必要がある。

<label><input type = "radio" name = "q1" value =“男性”> 男性</label>何とも不思議な文字列だ。

まずは右開き・左開きの不等号(<、>)が奇異な印象を与える。HTMLなどのマークアップ言語では、「タグ」と呼ばれる記号を使って文章の見出し、段落やリストといった構造の意味付けを行う。このタグを記述するのがこの二つの不等号なのだ。タグには開始タグと終了タグがあり、それぞれ<……>、</……> と記述される。

終了タグは、開始タグに「/(スラッシュ)」を付けて書く。この「/(スラッシュ)」がないと、コンピュータは命令として認識しない。