クラスにはいろいろな音があります。ひそひそ話、鉛筆で書く音、定規で消しゴムのカスを集める音、椅子のギーギーする音などです。

これらはすべて人工的な音です。沖縄の子は飛行機の音、都会ではトラックや車の音もあります。

音楽を雑音と感じず、減感作療法のように徐々に慣れさせ、音楽の楽しさを伝えられればいいと思います。音楽にはメロディとリズムがあり、前者は右脳を、後者は左脳を刺激し、さらに交互のロコモーションで右脳と左脳の区別をつけることで左脳の言語機能を刺激し言葉を歌から出せればいいのではないかと考えます。

小脳も鍛える音楽療法はバランスが悪く不器用な発達性協調運動症に対しても効果があります。医療的ミュージック・ケアはソーシャルスキルトレーニングとともに主にこの小脳機能を見ています。

胎児期から母親の好きな曲を聞かされてお子さんは成長し、出生後も親御さんの好きな歌を聞いて育ちます。常に身近に音楽があるのです。そして、音楽に合わせて左右交互に手を握ったり足踏みしたりする左右交互のロコモーションをとることで、自然に左脳と右脳を鍛えてきたのです。

※本記事は、2018年10月刊行の書籍『新訂版 発達障がいに困っている人びと』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。