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「様子を見ましょう」は見ないことと同じ

「様子を見ましょう」と言った人はその時はもう近くにはいません。

「なんであの時、はっきりと言ってくれなかったのだろう」と嘆いている親御さんを何人も見てきました。様子を見るのでなく、早く発達障がいに理解のある専門医に相談すれば良かったのです。まるでここは難民たちの駆け込み寺のようです。

かかりつけ医に人脈がなくても、親御さんはネットという人脈を使い、必死になって真剣に耳を傾けてくれる医師を探してくれます。

今現在、「子どもが発達障がいかも」と悩んでいる方は、様子を見るのではなく、すぐにネットで発達障がいの診られる医師を探してください。

手を差し伸べてくれる医師は、各県に少なくとも一人は存在しているのですから。

周囲のサポートが子どものストレスを減らす

周りの大人が発達障がいに理解があり、きちんとしたサポートがあれば発達障がいだとしても、さほど生活に困難は生じないケースも多々あります。

なぜなら、周囲の人のサポートで、発達障がいのお子さんのストレスは軽減されるからです。

以前、私はそのような趣旨の論文を書いたことがあります。薬を使わなくても、理解のある教師や療育者のような世話人が関わることによって、発達障がいの子どものストレスは減少するといった内容です。

("Stress in children with pervasive develepmental disorders"Dokkyo Journal of Medical Sciences 38,2011年)

周囲のサポートがない状況ですと、自閉スペクトラム症のお子さんはみな、言われたことがうまくできなかったり、自分の気持ちを伝えられなかったりして、他のお子さんと比べて、多少のストレスを抱えながら生きています。

そこに発達障がいに理解のある世話人がつくことだけでストレスが軽減するのです。世話人がつく前後6カ月以上の間隔をあけて、早朝尿に含まれるストレス物質を調べてみました。

知的な遅れのある、つまり言葉が遅れているお子さんは、コミュニケーションをとることが難しい状態です。あなたが、一人で言葉の通じない国へ行った時と同じくらいの状況にあります。