実際の教育活動の中で輝く「教育哲学」

テスト編~子どもの幸せはテストの点数で決まるものではない~

目標に届かなくても「どうせ自分なんか」と卑下したり「こんなにやったのに」と愚痴を言ったりしないで、精一杯努力した過程を誇りに思うことも大切です。

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テストの点数が低いことは恥ずかしくない、テストで点数をとることをあきらめてしまうことが恥ずかしいのです。だから教師や保護者の皆様は、結果ではなく、その過程を認めてあげてほしいのです。また、公立学校の教師として、授業で重点的に取り扱ったことを出題するということを意識するのはどうでしょう。

なぜならテストを行う目的は、「授業で扱ったことがどれだけ頭に入っているか」という一人ひとりの到達度を見ることだからです。

よって、合格の定員が決まっている入試などの競争的な選抜試験とは性格が異なることをおさえておかなければいけません。極論、全員が100点をとってくれれば、教師としてこれ以上喜ばしいことはないはずです。

それなのに、授業で扱ってもいない問題ばかりであれば、塾に行っている子どもが圧倒的に有利です。学校には、家庭の事情などで、習い事に通えない子もいます。授業で扱った内容が出題されれば、どの子どもにも点数をとるチャンスは平等であって、子どもが授業を聞くことの必然性も出てきます。