利用可能な食料資源

人類に必要な資源とは、食料、地下資源、大気、水等ですが、地下資源については前述の通りで、大気や水を含める環境は汚染が進んでいます。

さて、食料ですが、有機物である栄養分を自家生産できる独立栄養生物である植物とは違い、動物である人類は、有機物を自家生産できず、植物の生産した栄養物を消費し食する従属栄養生物です。又、他の動物をも食する食物連鎖の頂点にいる存在です。

従って、人類が利用可能な食料資源量は、人類が食しても植物や動物・魚介類が安定した数量を常時そして半永久的に(仮に人類が食物不足以外の理由で滅亡することがあれば、その時まで)維持できるという条件の下での資源量になります。

この資源量を把握すれば食料という観点からの最大人口数を考えることができます。

然るに、世界人口がこの200年で数倍に増加したことに加え、より豊かな生活を求め、人による森林の減少、化石燃料の使用、有害物質の排出は地球の自然環境を損傷し汚染し続けています。

つまり、地球全域における生態系の崩壊の進行です。これにより、多くの生物は病み、絶滅に瀕し、既に絶滅しています。我々はこのような環境にいる動物・魚介類を乱獲してもいます。

このように、植物も動物・魚介類も全て減少し続けている状況下においては、未来におけるそれらの安定した数量を想定することは困難です。このことは、人類が利用可能な食料資源量を推量することを困難にしています。

我々はまず直ちにこれ以上生態系を破壊することは止め現状の保全に努め、その上で人類の総力で生態系の修復を目指さなければなりません。

これができれば、食料不足による人類の滅亡は回避され、初めて利用可能な食料資源量を考えることが可能な運びになりますが、できなくて生態系の破壊がさらに進めば、今でさえ既に絶滅危惧種候補リストに載っている我々人類の絶滅が真実到来することになります。我々が破壊した生態系からの逆襲により絶滅するという自業自得の結末ではあります。