コンサルティング会社の敏腕社長が教える、増収増益を達成する組織のつくり方。

社会人に求められる能力とは

また、私がいろいろ指導してきた経験から生まれた、感情を制御するための効果的なトレーニング法があります。それは感情日記をつけることです。ネガティブな性格を変えたいと思っている人には非常に効果があります。

毎日、150字で日記をつけるのです。150文字の中で失敗や苛立ちなど感情的に振舞ったことを日記として綴るのです。現象だけではなく、感情的になった原因についても触れるようにしてください。

150文字は少ないと感じるかもしれませんが、そんなことはありません。これを毎日続けるのです。次第に感情変化の傾向をつかみ、自分を客観的に見つめることができるようになります。もし、この日記を誰かに添削してもらうことができれば、より早く感情の制御方法を手にすることができます。

私は経営者の方をはじめ、各企業で働く社員にこの感情日記をつけてもらい、週末に1週間分の添削をしています。感情の動きに対して、こういう見方があるのではないか、このようにすれば問題が起こらなかったのではないかと、他人の目から見た感想を述べるのです。長い人では3年ほど添削を続けています。

これがきっかけで人生が大きく変わっていく様子がわかります。表情も変わっていきます。見方が変わるということは、生まれ変わるほどの大きな経験でもあるのです。みなさんも試されてはいかがでしょうか。

また、感情の制御には、宮本武蔵の観見二眼も参考になります。『五輪書』「水之巻」に「目の付けやうは、大きに広く付くる目也。観見(かんけん)二つの事、観(かん)の目つよく、見(けん)の目よわく」㊴とあります。

行動する自分ともうひとりの自分を意識することです。誰でも、心の中に閉じ込められている激しやすい自分がいるはずです。これに対して、感情的になりやすい自分を観察するもうひとりの自分を思い描くのです。

「あっ、自分はかなり興奮している、かなり感情的になっている」
と自覚するもうひとりの自分を意識することです。この二人三脚が、自分を破綻させない安全弁として機能します。この観見二眼のイメージをトレーニングするとよいでしょう。

※本記事は、2020年1月刊行の書籍『確実に利益を上げる会社は人を資産とみなす』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。