重要事項03 自己の否定はできない

自己の否定はできません。

なぜなら、神を肯定・否定するにしても、宗教を肯定・否定するにしても、自己を肯定・否定するにしても、何をするにしても、これらがあなたにとって有効にして意味あるためには、その大前提に肯定されているあなたという自己が存在しなければならないからです。

認知科学でしたか、“神の情報は脳の情報”すなわち“神は人間の脳が作り出した情報”などと言われますが、そのようなことは認知科学でなくともはっきりしています。なぜなら、我々は神を通して情報や理解を得ているわけではなく、我々人間の脳を通してそれらを得ているからです。

従って、脳が存在しなければ、すなわち、あなたが存在しなければ、たとえ神があなたの前に現出したとしても、あなたは神を知覚・認識することはなく、神はあなたに知覚・認識されることがないのは自明です。

要諦は、神をも含めて全てのことは、あなたが存在し自己を肯定しているからこそ(あなたにとって)意味あるものになっているということになります。あなたが第1の大事であり、神は第2の大事でしかないことははっきりしています。これは誤謬でも傲慢でもありません。

重要事項04 人間原理真理論

(宇宙の根本原理をも含めて)真理というものが存在するとしても、人間を離れて真理は存在しません。「人間があるから真理があるのであり、人間を離れて真理はない」ということです。これを、「人間原理宇宙論」になぞらえて、「人間原理真理論」と呼んでもいいかもしれません。

神が存在し神の真理大全なるものが存在するとしても、その中の「人間用真理」のほかのページは人間には何も書かれていない白紙のように見えるか、あるいは真実白紙であるかもしれません。

なお、人間原理宇宙論とは、誤解を恐れず簡略に言えば、「人間が存在するから宇宙は今あるようにある」ということです(第3章4-1.人間原理をご参照ください)。

※本記事は、2020年9月刊行の書籍『神からの自立』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。