男性脳は視覚に高い性的感受性があって、見ただけで興奮できます。絶対的な男性ホルモンであるテストステロンの作用で征服的・狩猟的、自己顕示欲が強い性欲となり、直接的なセックス行為を好む傾向があります。オシャレしたい、カッコいい車に乗りたい、金持ちになりたいという欲望も、できるだけ多くの女性にモテて、セックスしたいという深層本能に突き動かされていることが多いのです。

一方、女性脳は雰囲気や気持ちの変化に敏感で、音楽、言葉などに対して高い聴覚的感受性があり、共感的欲求にあふれる傾向があります。

共感的欲求とは、自分の気持ちや考えを聞いて欲しい、理解して欲しい、同調して欲しいなどの欲求です。同時に相手が何を感じ、何を思っているのかを知り、相手の感情に寄り添いたいと望みます。

前にも書きましたが、オキシトシンは愛情ホルモンやコミュニケーションホルモンとも呼ばれるホルモンです。女性ホルモンのエストロゲンが強くオキシトシンを刺激して分泌量を増加させますが、スキンシップや会話だけでも分泌が高まるのです。

特に言語的感性や聴覚的感受性は、子育てに不可欠な要素です。幼子の表情、動作、言葉の微妙な変化に気づいて対応する能力と、集団の中で助け合う能力が求められてきたからです。

女性にも、男性の1割ほどのテストステロン分泌があるため、男性的な性欲も存在しています。しかし、それ以前にエストロゲンとオキシトシンが生み出す共感的欲求が強く働き、直接的なセックス行為と同等以上にスキンシップや会話などの雰囲気や聴覚的刺激を好む傾向があるのです。

※本記事は、2020年1月刊行の書籍『ストップthe熟年離婚』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。