目標を上方修正“ミス「ゼロ」”に

早々と目標を達成しましたので、更に改善を進めるべく、1~3月は「ミスをゼロにする」という新たな目標に挑戦することを提案しました。

前述の通り、C社にはルールを守り注意・確認を徹底することを重視する企業文化があり、活動初期の成果は主としてその注意・確認によるものが大きかったのです。然し、注意・確認だけではミスを「ゼロ」にすることは出来ません。

人はミスを犯すものとの前提に立つことが大事です。そう考えると、ミスを「ゼロ」にするためには、

・仕事の仕組みを変え
・仕事の仕方を工夫し
・機械・冶具などを改良する

ことが重要であることに思い当たります。

仕組みで解決してこそ、「ゼロ」を実現し確実な再発防止が可能になるのです。「ゼロ」の提案は、まさにその意識の転換を促すことが狙いでした。

1例を紹介しますと、現場の受付け担当のパート社員に「皆さんの努力で受付けのミスが月に数件まで減ってきました。これをゼロにするためにはどうすればよいでしょうか」と聞いてみました。担当者は意外な顔つきで、「毎日20~30件のミスをして課長から戻されますよ」と答えました。

思わぬ返答でした。そこで受注書を発行する基になる発注書を見せていただくと、書いてある文字が乱雑で読めないものが多いことが分かりました。数字さえもそうでした。

受付けミスの大きな原因の1つが読みにくい文字にあったのです。そのようにして仕組みの改善が進みました。

・注文書に文字を書かずに幾つかある中から選択してもらう工夫
・数を正確に数えるための冶具の工夫
・太文字のキーボードの採用etc.

その結果、1~3月には更に改善され、平均5件/月、処理数対比0.55%になったのでした。又1回だけではありますが、2月には数量ミスが初めて「ゼロ」になりました。

教訓

1、ミスは源流で断て“1-10-100の法則
2、“改善は仕組みの改善で” “確認と注意の徹底”では再発防止にならない
「目標 ゼロ」が壁を破った

3、最終月、遂に目標突破
目標あればこそ、“目標が人を動かし、目標が力を引き出す”