亡くなる半年前あたりからはより一層かむ力が衰えました。アンパン、ジャムパンほか菓子パンは皮のところが十分かめなく、口の中に残るため飲み込めなくなりました。菓子パンは諦め、いろいろ考えているうちに柔らかい食パンを使ったサンドイッチがお店で売られていることに気がつきました。

いろいろなメーカーの食パン、六つ切り、八つ切りを試し、ようやく母親がかんで飲み込める食パンを見つけました。パンの間に、あんこ、いちごジャム、ブルーベリージャム、練ったチョコレート、ピーナッツクリームを入れてサンドイッチを作りました。パンの固い耳の部分は切り落とし、柔らかいところを四角の一口サイズに切りました。

6~8個をお皿に載せて母親の前に置くと自分で好きなパンを選んで食べました。パンだけでなく一口サイズのおにぎりも別のお皿に載せておきました。また、おかずとして煮豆数種類を小皿に載せておきました。じっと見て考えながらいくつも手で食べていました。

食事の時は毎回一喜一憂で、一食に全体で10個程度食べると、「今回も大丈夫」と、ほっとしました。(楽しくよく食べることは、口を動かし、おしゃべりと同じように認知症の改善になると思わ れますので「8 食べもの」を第1章に書きました)

※本記事は、2020年8月刊行の書籍『認知症の母を支えて 103歳を元気に迎えるまでの工夫』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。